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姿勢について

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こんなの作ってみました。

別にどちらが「正しい姿勢」と言う気は全くありません。
どちらが美しいか?!も個人の価値観であり美的センスですから・・・

がしかし、最近は悪姿勢についての問題をよく耳にします。

子どもの腰痛・肩こり、なんて話しも!?

ゲームやスマホの影響???
運動不足???
教育???

全てかもしれませんね。

時代のせいにするのは簡単かもしれませんが、
親世代の姿勢もお世辞にも良いとはいえません。

もうかなり前から、
「日本人は世界一歩き方が汚い。」
「海外で姿勢の悪い東洋人は日本人と思って間違いない。」
なんて言われてまして、
フィットネス業界にいた時から、問題だと思ってました。
汚名を晴らしたい!とも。。。

しかし、悪くなる一方。(^^;

どうしても、数値など解り易い結果に拘る日本人です。
体重が減ればいい!
筋力つければいい!!
柔軟性も、柔らかければいい!!!

ハッキリ言って、
痩せてても、柔らかくても、美しくない!!!!!
健康でもない!!!!!!!

結果である「姿勢」(自身の現れと言ってもいい)を冷静に見る目も評価する目も育ってないのでしょう。

親が姿勢が悪いと子供に注意できません。
褒めることも出来ません。

それよりも、親子の姿勢は似るんです。
骨格的な特徴のみならず、
「子は親を見て育つ」
からです。

このままでは、老老介護どころか、老若介護になるのでは???と危惧しております。

と文句の言いっぱなしではただの評論家ですね。

今日は上の資料を参考に見るポイントを解説します。

先ず、絵のモデルの紹介。
左のモデルは今をときめくスーバーモデル(南アフリカ出身)です。
そして、右は仮想の日本人。
同じプロポーションの日本人を探すのは難しいので、ほぼ同じサイズで日本人姿勢を描いてみました。


長さの比率に関しては、絵ですので調整してあります。
なので、ここでは比較の必要はないでしょう。

一番特徴的な日本人の姿勢は、尾骨が下がり気味、つまり骨盤後傾気味な事です。(オレンジ矢印)

するとどうなるか???

まず、骨盤を後傾させると重心が後ろに下がります。
そのままでは、後ろにひっくり返りますよね?

その時どうするかで体型の向く先が分かれます。

一つは、膝を曲げる事によって重心を調整。(黒矢印)
これは男性に多いのでここでは問題にしません。(最近の子供の悪姿勢に多いみたいです。)
(女性向け・親世代に書いていますのでよろしく(^_-)-☆)

しかし、多くの女性はいわゆる反張膝と言われる、膝が反対に曲がる人が多いので、腿を前にせり出してこの重心の移動をカバーする事が可能で、この傾向が多い様です。
図の垂直線に対して、腿がかなり前に傾いているのが確認できますね。
左のモデルもかなり反張膝ですが、腿は垂直に近いです。
※反張膝自体は、脚のラインが女性らしく見えるポイントでもあるので、悪くはないですが、コントロールできずにロックを繰り返すと膝を悪くするので注意が必要です。

骨盤が後傾気味で膝が曲がる人は腰が丸くなりますが、腿を前に出して重心調整をすると、腰が反ります。
腰痛の原因にもなります。

因みにどちらのモデルが、より腰を反ってると思いますか???

多分、殆どの人が左のモデル立ちを「反り腰」と思うでしょう。
治療家や運動指導者の中にも勘違いされている方が多く、
「モデル立ちは腰痛の原因!!!」
と、まるで美しい事に文句を言うような人を良く見かけます。

ここで一言、言わせていただきます。
見る目を育てなさい!!!
発言に注意しなさい!!!

バッサリ・・・(^^;

腰を反っているのは右のモデルです。

左のモデルは、骨盤が前傾しています。
そして、腰はあまり反っていません。(よく見て!!!)
反っているのは、腰の上、背骨で言うなら「胸椎下部」です。
ここは、本来反っていい場所です。(可動域は個人差があります。)

その証拠に、前に出ている部分の高さが違います。(白矢印)

右のモデルは下腹ポッコリです。

他にも見るポイントがあります。
左のモデルはお臍が下向いています。
右のモデルはお臍が上向き。

下腹ポッコリはコアが弱い!!!
とばかりに腹筋に励む人、指導を見かけますが、骨盤の向き、腿の角度がそのままでは・・・
姿勢の悪いマッチョになるだけです。(^^;

※彼女たちスーパーモデルはあらゆるエクササイズで身体を鍛え、食事も相当拘っております。
真似をするなら、そこからして欲しいですね。体重やサイズではなく・・・
コアが必要なのは、動き過ぎない方が良い場所を支える為です。
背骨のカーブは女性らしいラインの象徴ですので必要以上に無くすことはありません。


さあ、更に進みますよ!

骨盤後傾→腿が前へ変位→腰椎伸展(反り)の先は???

背中が丸くなります。
いわゆる猫背です。

デスクワーク、スマホやゲームのやり過ぎはそれを助長します。
うつむいた感じに固定されます。(紫矢印)

肩凝りの原因になりますね。

実は、骨盤が後傾気味になると、肩甲骨の動きまで悪くなります。
肋骨が後ろに下がり圧迫するので、肩甲骨を動かすスペースが無くなるのです。(青矢印)

スペースが無くなった肩甲骨は上に逃げ場を探します。
かたが上がり前方に変位します。(黄色矢印)

すると・・・
胸が下がります。(^^;
肋骨全体が前方に回転する様な動きになります。(緑矢印)

これは、肺や胃腸を圧迫する姿勢です。
どうなるかはわざわざ書きませんが、想像つきますよね???

水平線を見てもらえれば解ると思いますが、
肩が上がって、胸が下がっています。

耳の後ろから下げた垂直線から見ても、肩の位置が前にあるのが解りますね?

日本人は鎖骨が出て、肩幅が狭く見えるのが良いと思うのでしょうか???
ファッションモデルですら、この肩の位置の方を良く見かけます。
(この手のモデルを見本にしたら健康には良くないでしょうね。)

比較してみましょう。
左のモデルは背中ではなく、肩甲骨が後ろに・下に引かれています。(青矢印)
肋骨と肩甲骨の間にスペースが生まれ、
肩がリラックスして下がります。

それに合わせて胸が上に向きます。(緑矢印)
(この動きがチェストオープン・ハートオープンの動きです。)

因みに、この肩の位置が腕の向き・肘の向きに影響します。
仰向けになったとき、意識しないと自然に掌が下向く人、うつ伏せになった時掌が上向く人はかなり右モデルと同じ癖がついています。
右のモデルの肩の位置のまま歩くと、腕を横に振るゴリラ歩きになります。

胸が上を向くと「自然に」顎が引けるのです。(紫矢印)

最後に重心位置です。

最近は後ろ荷重になり足の指が地面から浮く、「浮指」が問題視されています。

だからと言って前に体重かければいいってもんじゃない!

左のモデルは後ろ重心です。(浮指ではありません。)
逆に、右のモデルは前重心です。


右モデルは、下腹ポッコリ・猫背・うつむき・バストダウン以外にも
ヒップダウン・腿前発達・ふくらはぎ下部発達の傾向です。

度々言いますが、
どちらが良い・悪いとは言ってませんよ!!!

それと同じように、
後ろ荷重が悪いのではないのです!

コントロールできない事が問題なのです。

昔の日本人は着物で生活していました。
如何にも日本人体型に見える右のモデルですが、この体型で和服を着て歩いたら、裾が割れて来ます。
何故なら、下腹と腿がせり出しているからです。
帯を締める事、裾が割れない様に歩くこと、それらを両立させるためと日本の美学が合わさったのが、内股でそそと歩くことだったのかな???
と想像します。
骨盤後傾ぎみで低重心な日本人も、股関節を内旋する事で腿を後ろに引く事が出来ます。
すると、裾を割らずに静々歩けるのです。
帯を締めているのでコアは安定します。
着物は日本人を一番美しく見せる知恵だったのかもしれませんね。

そんな、着物から洋服に変わった日本の生活。

ただ、外国の文化や自由に憧れるだけで生きてきた結果が姿勢の乱れとなって現れているのかもしれません。
外国文化を輸入する時に、背景にある思想・歴史という取扱説明書を一緒に輸入しなかったのでしょう。
やはり、外見には中身が伴わなくてはならないのです。

今更、昔の日本に戻るのが良い!とは思いません。

外国や過去の真似をするばかりではなく、そろそろ独自の新しい文化を再構築する時代になったのではないでしょうか???

因みに、DGでのアーサナは全てこの考えです。
見た目は美しく、その中身は哲学的観点を伴って・・・

マウンテンポーズ
チェアーポーズ
ランジ
ダウンドッグ
プランク
コブラ
・・・・・・・・

これらのアーサナで上記の全ての注意点の練習が可能です。

全て真理は同じだからです。

Beauty is Right!

やはり、これがDGの哲学なんです。




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by uz-ni-chan | 2015-06-26 11:26 | 姿勢について
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